2016-04-02(Sat)

奪還闘争の総括(2) 大学当局と学生

 遅くなりましたが、奪還闘争の総括の二つ目です。ここではこの弾圧と奪還闘争の過程で大学当局と学生との関係がどのようなものであったか検討します。

 まずはバリストから弾圧・奪還闘争に至る、大学当局と学生とに関係する経緯をまとめると以下のようになる。

2015年 
 10月27日 同学会中執によるバリスト
 10月28日 大学当局の声明「刑事告訴を検討」
 11月14日 京都府警・現場検証 この前後京大・刑事告訴か?
2016年 
 1月20日 告示第6号 代議員会について
 2月29日~3月1日 京都府警により6人が逮捕、その他家宅捜索など
 3月1日 京大当局による声明「捜査に協力する」 吉田寮への入量募集停止の通知
 3月3日 哲学研究会による声明
 3月4日 中執による大学当局への抗議行動
 3月12日 大学当局によるバリストに関わった執行部4人に対する呼び出し
 3月16日 「刑事告訴ってどうなの?」、広島大学8サークルによる申し入れ、公開質問状の提出行動
 3月17日 副学長連絡会中止 
 3月18日 6人釈放 「Campus life news」創刊


 今回の弾圧は新聞各紙で報道されているところによれば、京大当局が京都府警に初めて刑事告訴を行った事によっている。学生が行ったストライキに刑事告訴をもって応えることは前代未聞のことであった。各新聞も京大当局の対応を大きく報道した。しかしこのような重大な事態にも関わらず、大学当局は学生に対しては刑事告訴したかどうかを明らかにできなかった。これは大学当局の弱さである。学生を警察に売り渡したという事の大きさ、一大転換を分かっていないのだろうか。
 このような大学当局の一方的な刑事告訴に対して学生からは疑問や糾弾がおこった。それぞれ学生有志による「刑事告訴ってどうなの?」の行動、部室が家宅捜索された哲学研究会の声明である。また他大学について、広島大学の8サークルが共同声明を採決している。「刑事告訴ってどうなの?」の声明文と公開質問状、広大サークルの声明は当局に提出しようとしたが、拒否された(公開質問状は厚生課で受け取られた)。バリストに至るまでの過程もそうであったが、大学当局の学生に対する強硬な態度は、刑事告訴を機にさらに強まり、ますます非和解的なものになっていった。

 大学当局と学生との関係はバリスト弾圧と並行して、吉田寮に対する入寮募集停止通告、寮に対する団交拒否、副学長による情報公開連絡会の廃止も行われた。これらのことは吉田寮の更地化を狙うと共に、団体交渉に対する当局の嫌悪が背景にある。情報公開連絡会もこの一年間で同学会中執が主導して大学の様々な問題を追及する場となり、さながら団交のような状況になっていた。この連絡会を廃止され、代わりに発行が始まった「Campus Life News」NO.2(3月31日)において、団交への嫌悪が端的に述べられている。吉田寮との団交について以下のように記述されている。

吉田寮自治会との「団交」報告

 2016年3月17日(木曜日)午後6時過ぎから3時間を超える吉田寮自治会との「団交」を、吉田南総合館共南11講義室で行いました。大学側出席者は学生生活委員会第三小委員会(学寮等担当)の教員7名と教育推進・学生支援部職員5名で、自治会側は寮生に「関係者」と思われる参加者を含めて約50人でした(「思われる」というのは、「団交」で自治会は参加者の氏名・所属・役職を明らかにすることを拒否しているからです。大学側は氏名・身分をいつも明示します)。

 自治会が求めた今回の「団交」は、学生担当理事・副学長が2015年11月に交代したことをうけて、前任の学生担当理事・副学長が署名した「確約書」を後任の川添信介 理事・副学長が「引継ぐ」ことを求め、また、川添理事・副学長にも新たに「確約書」への署名を求める「予備折衝」と位置づけてのものでした。しかし、2016年1月22日(金曜日)の1回目の「引継団交」(これは休憩を挟んだとはいえ、5時間を超えるものとなりました)においても、2回目の今回においても、協議内容はこの「団交」という話し合いの形態そのものに関する要求と川添理事・副学長の「団交」への出席を強く求める主張に終始しました。これについて、川添理事・副学長はこれまでの衆をたのんだ「団交」ではなく少人数の代表者による理性的な話し合いの形態を求めており、この意向を第三小委員会が伝えて是正を求めたのに対して、吉田寮自治会はあくまで「団交」形態の継続と川添理事・副学長の出席を主張し続けて、平行線のままでした。

 しかし、築後100年を超える吉田寮現棟の老朽化問題は一日も早く解決しなければならない課題であり、自治会との話し合いを継続するために、次回の話し合いも吉田寮自治会の主張する「団交」形態で行うことを第三小委員会が約束して、今回の「団交」は終了しました。


そして川添副学長の一言として、

私は、老朽化問題解決のためにも、吉田寮自治会と直接に対話したいと常に願っています。ただ「団交からの訣別」だけが条件です。寮生諸君の賢明な判断を期待しています。


と掲載されている。
 団体交渉は「衆を頼んだ」もので「訣別」すべきものとして否定し、代わりに一部の者だけが参加できる所謂「ボス交」でなくては交渉しないと言ってきているのである。熊野寮にも同様の通知が来ている。

 さて、「衆を頼んだ」ということについて私は暴処法を連想した。
暴処法は「暴力行為等処罰ニ関スル法律」であり、その第一条には

団体若ハ多衆ノ威力ヲ示シ、団体若ハ多衆ヲ仮装シテ威力ヲ示シ又ハ兇器ヲ示シ若ハ数人共同シテ刑法 (明治四十年法律第四十五号)第二百八条 、第二百二十二条又ハ第二百六十一条ノ罪ヲ犯シタル者ハ三年以下ノ懲役又ハ三十万円以下ノ罰金ニ処ス


とある。「団体若ハ多衆ノ威力ヲ示」すことが犯罪とされうるのである。
 そもそも暴処法は仮名書であることから分かるように戦前に作られた法律である。労働運動や農民運動を弾圧する目的をもった治安警察法が運動の高まりによって廃止されたものの、それを上回る治安立法として1926年に暴処法が制定された。それは前年に制定された治安維持法を補完し、治安弾圧に最も利用された法律となったのだった。戦後も存在し続け、しばしば労働運動の弾圧に利用された。暴処法は集団性が構成要素となるものである。
 川添副学長を先頭に大学当局が「衆を頼んだ」団体交渉を嫌いなくそうとしていることは、戦前期の法体系の下で成立した暴処法と同じ発想をもっていることを示している。同時期に大学当局が警察と一体となって学生を弾圧していることを考え合わせれば、京都大学はついに暴処法を体現してしまったのではないだろうか。
 暴処法は先述の通り労働運動や農民運動を取り締まるためのものであり、そのため資本家や地主たちが必要としたものでもあった。つまり暴処法は階級支配の問題でもあった。大学が暴処法の発想で学生を弾圧することは、大学当局と学生が決定的に対立していることを示しているのである。

 近年の暴処法弾圧について全国的に見れば、大学では2009年法政大学で、労働運動では今回のバリスト弾圧の直前2016年2月中旬に関西合同労組が団交の場で暴処法が適用された(前者は起訴されて無罪、後者はすぐに釈放)。特に法政大学については、そこの教訓が京大の同学会運動に流れているため、直接的に関係しているし、今回のバリスト弾圧が「京大の法大化」を意味している。

 大学の中で当局と学生とが「階級的」に対立している構造が今回の弾圧と並行する学内問題ではっきりした。しかし法大の暴処法弾圧も、京大のバリスト弾圧も団結した力によって無罪を勝ち取ることが出来た。これは重要なことである。学内で広範な団結を形成していくことがいつにもまして問われている時期に入ったのである。
2016-03-23(Wed)

救援会議の総括

 22日夕方に最後の救援会議を開催しました。会議では奪還された2人から一言もらって、奪還闘争がなぜ勝利したか、何が勝ち取られたが議論されました。
 簡単に言うと前者について、多くの学生が奪還闘争に参加し、街頭からも圧倒的な支持を得る中で、警察と一体になった大学や裁判所の反動的な行動を引き出して破綻させたということ。後者について、全力で弾圧を仕掛けてきたが失敗したということは、学生と権力との間の力関係が逆転したということ。
 また、獄中で勉強したこととして、戦前の京都学連事件は1925年に普通選挙法と治安維持法が成立した中で、選挙に向けた治安弾圧として展開され、かつ当時の共産党がこの事件について活動できなかったことが特徴だ、ということが言われた。今回の弾圧も7月の選挙を控えた中での弾圧であり、京都学連事件と同じであるが、これに勝利したことは歴史的に大きな意味を持っているということだった。
 新歓に向けて何を語っていくかも議論になりました。まだ結論は出ていませんが、中執の論を立てていきます。

 救援会議としてはこの総括会議で終了です。最後の方針としてお礼参りをします。教官回りやサークル周りを行います。街頭にも立ちます。そのときはよろしくお願いします。
2016-03-22(Tue)

第五回救援会議(救援活動の総括会議)やります!

第5回救援会議のお知らせ
明日22日17時より熊野寮食堂において救援会議を行います。
救援活動の総括を行いますので、是非ご参加ください。

またこの会議を以て救援会議を解散します。
解散後も同学会中央執行委員会としてさまざま行動しますので、よろしくお願いします。

以上です。

京都大学全学自治会同学会中央執行委員会
書記長 纐纈貴文
2016-03-22(Tue)

3月21日6学生奪還 報告ビラ 文章

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18日の6学生奪還報告集会にて。中央が作部中執委員長。

○バリスト弾圧を完全粉砕!

全世界で戦争が起こり、また起ころうとした昨年10月に私たち同学会中執が京大で行った反戦バリケードストライキが京大当局によって刑事告訴され、2月29日から3月1日にかけて同学会委員長・作部君を含む6人の学生が逮捕されました。
 
学生のストライキに対して京大当局が刑事告訴をするという前代未聞の弾圧に対して、中執や京大生を初め、全国の学生、労働者の支援を得て闘い、ついに先日3月18日、6学生の全員不起訴奪還を勝ち取ることができました。ご協力いただいた方に厚く御礼申し上げます。
 
世界や日本の情勢はますます激しくなっています。弾圧粉砕の地平をしっかり総括して来年度も活動していきますのでよろしくお願いします。

○暴露された大学・裁判所の腐敗
奪還闘争は京大当局や裁判所が警察と蜜月の関係にあることを暴きながら前進しました。

・裁判所
 3月14日に京都地裁で行われた6人の勾留理由開示公判では、「捜査員に協力しなかった」こと、つまり黙秘したことが勾留を続ける理由であるとされました。この憲法に反する勾留理由に、傍聴席から一斉に抗議が起こりました。これに対して裁判長は「全員退廷」を宣告し、隣の法廷から京都府警が導入され傍聴者をごぼう抜きにして裁判所の外へと追い出しました。裁判所と警察によって事前に準備されたありえない弾圧でした。三権分立って何なのでしょうか。

 ・京大当局
 そして京都大学について。何度も行われた中執からの「軍事研究はしないという立場を大学として表明してくれ」という要望を無視した挙句、反戦バリストを刑事告訴したことが第一の腐敗です。学生と対話する気が全くありません。「対話を重視する」といって総長に就任した山極総長ですが、ますます京大内では対話の機会が失われています。

第二の腐敗は京大当局の完全な国家権力との癒着です。3月1日に京大当局は逮捕について声明を出しています。そこでは、ストライキは「到底一般社会では認められない犯罪行為」とされ、警察の捜査に協力することが宣言されています。

しかし、このような京大当局の姿勢に対して、京都市内を初め各地の街頭で怒りの声が噴出しています。奪還闘争で集まった署名は18日間で2000筆を超えました。「一般社会」でもこの弾圧が不当であると考えられています。さらに言えば、今まさに全国各地・全国大学でのストライキを求める声も少なくありませんでした。

そして、大学内に公安警察らしき不審者が出入りしていました。3月16日夕方、学生有志や他大学のサークル連合がこの弾圧について声明文や質問書を本部棟に提出しに行き、職員は受け取らないといういつもの問答をしていたところ、警備のセコム社員にトランシーバーを渡していた私服の男が発見された。しかも彼は離れたところから学生の写真を撮っていた。私たちが怪しんで彼の素性を尋ねたところ、セコムとも答えない、「公安か?」と聞けば否定もしない。非常に怪しい人物が本部棟の警備に関わっていることが発覚しました。

2014年11月に京大内で公安警察が摘発された後、山極総長は「今後は警察の捜査に協力していきたい」とコメントしています。もし例の不審者が公安警察なら、大学公認の公安導入が行われていることになりますね。従来、大学の自治は学生や教職員によって権力から守られてきましたが、現在では大学は警察によって学生から守られています。もし違うなら大学当局は否定してください。

セコムの警備員によれば(二転三転した後で)、男はその日初めて業務に入った初対面の警備員で、トランシーバーを渡されたのは彼の業務が終わったから預けられたかららしい。本当なのでしょうか?

○山極総長は謝罪しろ!
 以上のような警察と、それと一体化した裁判所・大学当局による画歴史的な弾圧は、連日の奪還闘争によって6人の不起訴奪還に終わり、完全に粉砕されました。山極総長や理事たちはこの件について謝罪すべき
です。

6人が3週間近くも不当に勾留され、全国13か所で不当な家宅捜索が行われました。事件に関係あるはずもない卒業アルバムや卒論までも押収されています。こんな不当な弾圧を加えたことについてどのように責任を取るつもりなのでしょうか。今は、大学生活において、当局が学生と対話せず、「威力業務妨害罪」というルールが先にあるような時代です。当局は「ちょっとぐらいええやないか」という気持ちを持っていないのでしょうか。

そもそも威力業務妨害の「威力」とは学生が団結したことによって発揮された力のことです。今の大学のあり方に対して「威力」でもってくだらない大学の「業務」を粉砕することがバリストです。大学当局はそれに対する憎しみをこめて刑事告訴を行いましたが、これも粉砕されました。学生には力があります。こんな大学に対して再びストライキに立ち上がりましょう。
2016-03-21(Mon)

ちょっとくらいええやないか!とは何だ!!

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本日、山極総長も出演する芸術系シンポジウムが開かれました。題目は、ちょっとぐらいええやないか、、、?!

以下シンポジウム(第4回京大おもろトーク)趣意文

長い歴史と文化を持つ京都は、同時に常に最先端の動きを取り入れてきた町でもあります。アートはその伝統とモダンをつなぎ、新しい動きを創る力を持っています。
 いま京都大学はアートの発想を取り入れて、新しく生まれ変わろうとしています。京大おもろトークに参加して、その試みを目撃してみませんか? 第4回目のテーマは、「ちょっとぐらい ええやないか」です。
 今は、人と人とのつながりや社会生活において、ルールが先にあるような時代です。はみ出たことをすると、攻撃をするようなちょっと窮屈なところがあります。
 しかし、「ちょっとぐらい ええやないか」という気持ちを持っているはずです。
「ちょっとぐらい ええやないか」という言葉をアートで、私たちの時代の風通しを良くして住みやすい場所にするための方法を考えてみます。


この企画に合わせて、京大当局を追及するビラまきと、宣伝活動を行いました。
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 反戦ストを行った学生を刑事告訴しておいて、ちょっとぐらいええやないか、とは何だ!!自由の学風の自由とは、「表現活動・政治活動の自由」では全くない!「資本主義社会のレールの上の自由」だ!大学は、社会の常識を疑う場所ではなかったか!
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大学の主人公は学生だ!!!
写真 3
6学生は釈放され、勝利しているぞ!!!!
ビラは40分で、150枚全部なくなりました。
プロフィール

京都大学同学会中執

Author:京都大学同学会中執
京都大学全学自治会同学会の中央執行委員会で運営する、オフィシャル中執blogです。
激動の大学情勢に喰らい付くぜ!

告示第五号、第四号について
2012年~再建過程について
→リンクから見れます。

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【記号】14430
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【名義】キョウトダイガクドウガクカイ

他銀行からの振り込みの場合
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